アツがナツいぜ

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ビニールプールに大量の氷と大量のハートランドビールとワインと日本酒。氷水につけたスイカ。

 

夏である。

 

夏は嫌いって言ったほうがかっこいい気がする。なんか「夏が好きだ」って言うとチャラくて浮かれてるみたいな感じがする。だいたいぼくは暑いのが嫌いだし。地元の京都はクソ暑かった。べっとりと暑さがまとわりつく感じ。なんで出かけようとしたんだろう、といつも思いながら出かけていた。

 

でも、夏の夜の風の香りはどうしても嫌いになれない。

春夏秋冬とあるけれど、風の香りが一番強いのは夏だと思う。日差しよりも、暑さよりも、夏だなあと感じる瞬間は夏の風の香りのせいだと思う。

 

キンキンに冷えたラムネとか、エアコンの香りとか、外に出たときのむわっとした感じとか、Tシャツと半パンで誰かと夜を歩くときの背徳感とか。

スイカバーとか、ネギとミョウガたっぷりの冷奴とビールとか、鱧の湯引きとか、トマトを丸かじりするのとか。

 

夏だなあ。

夏、好きだなあ。

そしてぼくは「サマー・タイムマシンブルース」をまた観る