この世界の片隅に紅茶
「この世界の片隅に」という映画が良かったという話。
皆さん見ました? ぼくは見ましたよ。
この映画、ほんとにいい映画だと思ってるので是非皆さんに見ていただきたいと思っているんですけどね、あっ、思わず敬語になってしまった、いや、ほんまにええ映画やねん。
でもその良さをどう伝えていいのかわからない。それがあるんですよね。
ぼくは、この映画のメッセージ性とかそういうのについて語るのはね、無理です。そんなぼく深い人生歩んでませんよ。ぼくには重すぎます。映画ボケ〜〜〜〜っと見てね、主人公に共感とか、何かに気づかされたとかね、そういうの言えない。そんな偉そうなこと言えない。気づいたことといえば、すずさんが可愛い。結婚したい。それぐらいなもんでしょう。
だから何が良いのか悪いのか、それはわからんのです。でもね、ただただ美しい映画だったんですよ。
美しい映画って、見て、エンドロールで曲が流れてきたときに涙が出てきませんか? この映画はそんな映画でした。ボケ〜〜〜〜っと見て、で、何を感じて良いのかわからず、そしていつの間にか終わっていて(あっという間の2時間だった!)、気がついたら涙が出ている。
映画という一つの作品として、とても美しいんです。
その人物がね、世界がね、美しくて愛おしいんです。
現実にあったことを背景としてる映画なのに、とても幻想的に見えるんです。
見終わったときに感じたのは、夢を見ていたかのような感覚。そして実は今ぼくも夢を見ているんじゃないかって感覚。
自分という存在に実感がなくなってくるんですよね。だから急に誰かの手を握りたくなったし、誰かとキスがしたくなった。自分の体温を感じるために。
そういう映画なんですよ。いや、何言ってんのや、君は。何言ってるんですかね。
しかし、まあ、ぼくは世界の片隅にいるわけで、そんな世界の片隅にいながら紅茶とケーキを喫しているわけですね。
もしかしたらこのケーキも夢のまた夢なのかもしれない。いや、しかし美味い。お酒の味がする。あれ、酔ってるだけなのでは。
あっ、そういえばキスがしたくなるとか言ってるけど、キスとかしたことねえから味がわかんないや。何味なんですかね。メロン味とか?