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フルーツサンドとアイラブユー

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フルーツサンドってすごくイケてると思う。

まずサンドイッチっていうところがイケてる。ぼくはサンドイッチ片手に自転車を漕ぐことが所謂「スマート」だと思っている。

そしてフルーツというものはイケてる人が口の中に放り込みがちなものである。りんごを丸かじりしてる男を街中で見ると、イケてるな、とぼくは思うし、テーブルの上にフルーツがちょこんと置いてあれば、そのテーブルはもはや文化だと思う。

そして生クリームはおいしい。そこはイケてるがどうかは置いておく。

 

文章を書くとお腹が減るのは、たぶん普段まるで使わない頭をちょっとばかし活用しなければならないのが1割で、甘いものが好きというのが9割だと思う。ぼくは今、とてもフルーツサンドが食べたい。

 

気がつけば小説を書き始めてから一年半ぐらい経っていた。それというのに未だに初めて書いた作品「キリンは電車に乗って」や、3つ目に書いた作品「山羊が降る夜に会いましょう」より高い評価を周りから得ることのできる作品を書けていない。2歩進んで4歩ぐらい下がってる気がする。しかも元に戻るじゃなくて、変なところに行っている。上記の作品だって、プロには評価されていない。なんだかんだで失敗作しか書けていないのだと思う。成功というのは難しい。

 

失敗した作品にも思い入れはあるから、上手く書けなかったということを認めながらも固執してしまうときがある。「でも俺は好きなんだよ」と言いたい。

む、この感じ。アレじゃないのか。フラれた女の子に、フラれるとわかってる女の子に「好きなんです」と言いたくなる感じ。

実らないとわかってるんだ、と言いながらなぜか「アイラブユー」と言いたくなる。言えばスッキリすると思ってる。そして勝手にスッキリした気持ちになってる。

そりゃずっとせき止めてた気持ちを放つから、スッキリする。ずっと我慢して、ようやくの思いでトイレに駆け込むのと同じ。

もしかしてそういう告白はトイレと同じなのでは? 女の子のことを勝手にトイレとみなしてるだけなのでは? 

 

いやいや、これはよくない。そう思ってぼくはフルーツサンドを食べる。イケてるから。ぼくはフラれてないから。